相続の知識

遺留分

遺留分とは、⺠法で定められた相続人が最低限度、相続できる権利のことで法定相続分の 2 分の1です。
ただし、相続人が直系尊属(⽗⺟・祖⽗⺟)のみの場合は法定相続分の 3 分の1です。

遺留分を請求できる者(次の相続人)
  1. 1. 配偶者
  2. 2. 子(代襲相続人を含む)
  3. 3. 直系尊属(親、祖⽗⺟など)

※兄弟姉妹には、遺留分がありません。

「非嫡出子」の相続分
非嫡出子とは婚姻外に生まれた子供で⽗親が認知した子のことで、非嫡出子の相続分は嫡出子と同等です(H25 年法改正)
遺留分減殺請求
遺留分減殺請求とは、相続人が最低限度相続できる相続分(遺留分=相続分の1/2)を侵害された場合、他の相続人に対して遺留分の支払を求めることです。

遺言などで相続分の指定・遺贈・生前贈与などが行われた結果、遺留分が侵害された場合は、その事実を知ったときから1年以内(または、相続開始から10 年以内)に遺留分の減殺請求をすることができます。

養子の取り扱い
養子→<⺠ 法> 相続人の数に制限はありません。
養子→<相続税法> 相続人の数に制限があります。

※ 被相続人に実子がない場合は養子2人まで、実子がある場合は養子1 人が相続人として認められます。

養子縁組
普通養子縁組
普通養子縁組は、養親との間に法律上の親子関係が成立しますが、実親との親子関係が解消されるわけではなく、普通養子縁組によって養子となった人は、実親と養親の両方に対して扶養する義務と相続する権利を持ちます。
特別養子縁組
特別養子縁組は、原則として6歳未満の幼児で実親および、その親族と親族関係を絶ち完全に養親の嫡出子として取り扱う制度(実親および、その親族の相続権はなくなります)
胎児の取り扱い
<⺠ 法> 生まれたものとして相続権が与えられます。
<相続税法> 相続税の申告書の提出期限において、まだ胎児が生まれていない場合は、その胎児はいないものとして扱われます。
半⾎(異⽗⺟)兄弟
被相続人の半⾎(異⽗⺟)兄弟の相続分は全⾎兄弟の 1/2 です。