「ご高齢者が再婚する場合」に注意すべき大事なこと
最近は健康で長生きする老人が増えているために、高齢になって再婚するケースが増えていますが、その場合に注意しなければならないのは「相続が起きた場合」に相続人が困らないようにしておくことです。
具体的に問題になるのは、高齢者にとって、お互いに子供がいることが殆どですので、その場合、子どもにとって問題なのは、親が再婚しなければ全財産を相続できたはずのものが、親が再婚したことで再婚相手に全財産の1/2を相続されることです。
さらに、被相続人が再婚相手の子を養子にしていた場合は、その分の相続人が増えるために子供が相続できる分が、さらに少なくなってしまいます。
そのような問題を避けるために、高齢者は、再婚する前にお互いに相続が起きたときのことを考えて相続人が困らないように前もって準備をしておく必要があるのです。
具体的には、高齢者が亡くなって相続が起きたときの「財産の分け方」を「遺言書」に具体的に書いて準備しておくことです。その場合の考え方は、再婚する前に築いた財産は子どもたちに残して再婚したあとで築いた財産を再婚相手が相続できるようにしておけば、問題を回避できて円満な相続ができると思います。
財産の分け方をめぐって子供の理解が得られない場合は「生命保険」が役に立ちます。加入している生命保険の「受取人」を再婚相手にすることで本人が亡くなった後の再婚相手の生活費を保険金で準備することができます。
再婚相手が相続を放棄した場合でも、生命保険は「受取人の固有の権利(財産)」として保護されるために決して侵害されることはありません。
生命保険を、そのように活用するためには、現在加入している保険が「相続のときまで保障が残るもの」でなければ、そのように活用することができませんので、今すぐ、保障内容を確認なさることをお勧めします。